出産で使えるお金の制度一覧|もらえるもの・戻るもの・免除されるもの
出産育児一時金、出産手当金、育児休業給付、高額療養費、医療費控除、社会保険料の免除など、出産に関わるお金の制度を「もらう・戻る・免除」の3つに分けて整理しました。申請先と時期の目安も一覧にしています。
執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部
産後は体力も時間も限られます。期限があるものから順に片付けるのが現実的です。
| 手続き | 期限 | 窓口 |
|---|---|---|
| 出生届 | 生まれた日を含めて14日以内 | 市区町村 |
| 健康保険への加入 | できるだけ早く(1か月健診までに) | 勤務先または市区町村 |
| 乳幼児医療費助成 | 保険証取得後、できるだけ早く | 市区町村 |
| 児童手当 | できるだけ早く(遅れるとさかのぼれない) | 市区町村 |
| 出産育児一時金の差額申請 | 出産日の翌日から2年 | 加入している健康保険 |
このうち出生届・乳幼児医療費助成・児童手当は市区町村の窓口なので、まとめて行けます。父親が手続きに行くことも多いので、必要な書類を事前に共有しておくとスムーズです。
出生届は、生まれた日を含めて14日以内に提出します。
出生届と同時に、次の手続きも案内されることが多くあります。
里帰り出産の場合は、生まれた場所の市区町村でも提出できます。ただし児童手当など他の手続きは住民票のある自治体で行う必要があるため、何をどちらでするかを事前に整理しておいてください。
出生届の扱いは自治体の運用ではなく、戸籍法に定められています。産後に迷いやすい点を条文で確認しておきます。
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 第49条第1項 | 出生の届出は14日以内。国外で出生があったときは3か月以内 |
| 第49条第3項 | 出産に立ち会った医師・助産師などが作成する出生証明書を届書に添付する |
| 第51条第1項 | 出生の届出は出生地でもできる |
| 第52条 | 届出は父または母が行う。できない場合は同居者、出産に立ち会った医師・助産師などの順 |
| 第56条 | 病院などで出生し父母が共に届出できないときは、その施設の長または管理人が届け出る |
期間の起算については、第43条に届出期間は届出事件発生の日から起算すると定められています。出生の日を1日目として14日を数えます。
里帰り出産で出生地の市区町村に出す場合も、期限は同じ14日以内です。海外で出産した場合だけ3か月以内となります。
赤ちゃんを健康保険に加入させる手続きです。1か月健診までに保険証があると安心なので、早めに進めてください。
保険証ができたら、次に乳幼児医療費助成の申請をします。子どもの医療費の自己負担を自治体が助成する制度で、名称や対象年齢、自己負担の有無は自治体によって異なります。
この助成があると、小児科の受診や予防接種の際の負担が変わります。受給者証は受診の際に保険証と一緒に提示するので、母子健康手帳と一緒に保管しておくと便利です。
児童手当は、申請が遅れるとその分をさかのぼって受け取れないのが原則です。ここは特に注意してください。
児童手当法第8条第2項では、支給は認定の請求をした日の属する月の翌月から始まると定められています。申請が翌月に回ると、その分は受け取れません。
ただしこども家庭庁は、出生日の翌日から15日以内に申請した場合は申請月分から支給するとしています(15日特例)。出生日が月末に近く、申請が翌月になる場合でも、この期間内であれば出生月分から受け取れます。転入のときも、転入した日の翌日から15日以内という同じ扱いです。
支払いは年6回で、児童手当法第8条第4項により2月・4月・6月・8月・10月・12月にそれぞれの前月分までが支払われます。月額は第6条第3項に定められており、3歳未満が15,000円、3歳以上が10,000円、第3子以降が30,000円です。対象や第3子の数え方は児童手当の現行制度で整理しています。
なお制度の内容は改正されることがあります。最新の対象や金額は、お住まいの市区町村の案内をご確認ください。
出産に関わるお金の制度は複数あり、窓口も分かれています。産後に確認しておきたいのは次の点です。
制度の全体像は出産で使えるお金の制度一覧で整理しています。
手続きで市区町村の窓口に行く機会は、産後の支援制度について聞く機会でもあります。ついでに次の点を確認しておくと、後から探し直す手間が省けます。
産後は情報を自分から取りに行く余裕がありません。窓口に行ったときに「使える制度を教えてください」と一言聞いておくだけで、後の負担が変わります。
本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。
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