無痛分娩を考えたら、福岡県でどう探すか|実施率15.4%と九州での位置づけ

執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部

福岡県の無痛分娩の割合は15.4%と全国平均を上回り、件数・実施施設数は九州で最も多い県です。この記事では、九州各県との比較、福岡市・北九州市への分布と診療所中心の構造、対応施設の探し方、費用と助成の現状を整理します。

実施率15.4%。3年で2.4倍近くに伸びた

厚生労働省「令和5年医療施設(静態・動態)調査」によると、2023年9月の1か月間に福岡県内で行われた分娩は2,804件で、このうち帝王切開を除く無痛分娩は433件でした。割合は15.4%で、全国平均の13.8%を上回ります

項目福岡県全国
分娩件数(2023年9月)2,804件59,026件
うち無痛分娩(帝王切開を除く)433件8,140件
無痛分娩の割合15.4%13.8%
無痛分娩を実施した施設数38施設602施設

2020年の調査では6.5%だったため、3年で8.9ポイント上昇し、割合は2.4倍近くになりました。全国的に見ても伸びの大きい県の一つです。調査は3年ごとで、件数は9月の1か月分です。詳しくはデータで見る無痛分娩福岡県の出産・子育てデータをご覧ください。

九州では熊本・鹿児島に次ぐ実施率。件数は九州最多

九州・沖縄の各県の状況(2023年9月)を実施率の高い順に並べると次のとおりです。

無痛分娩の割合無痛分娩件数
熊本県22.7%263件
鹿児島県18.7%159件
福岡県15.4%433件
大分県8.6%40件
宮崎県6.9%39件
長崎県4.4%32件
沖縄県4.4%46件
佐賀県0.6%3件

割合では熊本県・鹿児島県が上回りますが、件数(433件)とこの月に実施した施設数(38施設)は福岡県が九州で最も多く、規模の面では九州の中心です。九州内で里帰り出産を考えている場合は、里帰り先の県の状況もあわせて確認しておくと判断しやすくなります。都道府県差の背景は無痛分娩の割合は13.8%で整理しています。

福岡市・北九州市で4割超。診療所中心の構造

当サイトが厚生労働省「出産なび」の掲載情報を集計したところ(2026年8月集計)、福岡県の分娩取扱施設97のうち、福岡市が25施設(25.8%)、北九州市が18施設(18.6%)で、2市あわせて44.3%を占めます。久留米市の9施設が続き、筑豊・筑後には施設数が限られる地域もあります。地域ごとの状況は産科空白地帯マップで確認できます。

また、無痛分娩433件の内訳は診療所が338件(78.1%)、病院が95件で、全国(診療所47.1%)と比べて診療所での実施が目立ちます。福岡県で探すときは、病院だけでなく地域の産科クリニックを含めて候補を見ることが、実質的な選択肢を広げます。

対応施設の探し方

主な情報源は次の3つです。

  • JALAの「全国無痛分娩施設検索」 — 無痛分娩関係学会・団体連絡協議会(JALA)のサイトで、情報公開に取り組む施設が無痛分娩件数や麻酔を担当する医師の体制を公開しています。掲載は施設側の取り組みによるもので、載っていない施設が実施していないとは限りません
  • 厚生労働省「出産なび」 — 施設ごとの出産費用やサービスの情報が公開されています
  • 当サイトの福岡県の産婦人科を探すページ — 市区町村ごとに分娩取扱施設を確認できます

候補が決まったら、日程を決めて行う計画無痛分娩のみか陣痛が始まってからも対応するか、初産・経産の条件、追加費用、分娩予約の締切を電話で確認します。対応の可否や麻酔の方法など医学的なことは、分娩予定の施設やかかりつけ医に相談してください。

費用の目安と助成の現状

無痛分娩の費用は通常の分娩費用への追加分で、数万円から十数万円程度の設定が多く見られます。統一基準はないため、施設ごとに確認してください。出産育児一時金(原則50万円)は全国共通で使えます。

無痛分娩に特化した費用助成は、都道府県単位では東京都が2025年10月に始めています。福岡県として同様の制度は、2026年8月時点で確認できていません。市町村単位の助成は全国的に増えつつあるため、お住まいの市町村の公式サイトで「無痛分娩 助成」と検索するか、母子健康手帳の交付窓口で確認してください。調べ方は無痛分娩の助成金・補助金にまとめています。

福岡県で探すときの手順

まとめると次の順番です。

  • 福岡県の産婦人科を探すページで、通える範囲の分娩取扱施設を把握する。診療所も含めて見る
  • JALAの施設検索と公式サイトで、無痛分娩への対応を確認する
  • 候補施設に電話で方式・費用・予約状況を確認する
  • 希望が固まったら、分娩予約は早めに動く

福岡県は九州で最も無痛分娩の件数・施設数が多く、この3年の伸びも大きい地域です。それでも施設ごとに運用や費用は異なります。県の数字より、自分が通える範囲に何があるかを起点に動いてください。見つからない場合の考え方は無痛分娩ができる施設が見つからないときをご覧ください。

よくある質問

福岡県の無痛分娩の実施率はどのくらいですか?
15.4%です(厚生労働省の医療施設調査・2023年9月の1か月分)。全国平均の13.8%を上回り、2020年の6.5%から2.4倍近くに伸びました。
九州の中で福岡県はどのくらいの位置ですか?
実施率では熊本県(22.7%)・鹿児島県(18.7%)に次ぐ3番目ですが、無痛分娩の件数とこの月に実施した施設数は九州で最も多い県です。
福岡市・北九州市以外にも対応施設はありますか?
2023年9月に県内で無痛分娩を実施した施設は38あります。分娩取扱施設は久留米市など2市以外にも分布しています。個々の施設の対応は直接ご確認ください。
福岡県に無痛分娩の助成制度はありますか?
県単位の無痛分娩に特化した助成は、2026年8月時点で確認できていません。市町村単位の制度は全国的に増えつつあるため、お住まいの自治体の公式サイトで最新情報を確認してください。
無痛分娩ができるかどうかは誰に相談すればよいですか?
対応の可否や方法は施設の体制と個別の事情によります。分娩予定の施設やかかりつけ医に直接ご相談ください。

本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。

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