育児時間とは|1日2回30分・労働基準法67条で育休とは別の制度
育児時間は労働基準法第67条にもとづく制度で、育児休業とは別の枠組みです。対象は生後満1年に達しない子を育てる女性で、1日2回各30分の時間を請求できます。男性が対象になるか、パート・派遣の扱い、賃金の有無、育休・短時間勤務制度・子の看護等休暇との違いを整理しました。
執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部
子の看護休暇は、育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)第16条の2にもとづく休暇です。2024年5月31日に公布された令和6年法律第42号による改正が2025年4月1日に施行され、名称が「子の看護等休暇」に変わりました。
厚生労働省が公表している改正法の概要では、変わった点が3つ挙げられています。
| 変わったところ | 改正前 | 2025年4月1日以後 |
|---|---|---|
| 対象となる子 | 小学校就学前 | 小学校第3学年修了前 |
| 取得できる事由 | 病気・けが・予防接種・健康診断 | 感染症に伴う学級閉鎖等、入園(入学)式・卒園式を追加 |
| 労使協定による除外 | 勤続6か月未満を除外できた | この仕組みを廃止 |
年次有給休暇とは別枠の休暇です。年次有給休暇を使い切っていても、要件を満たせば申し出られます。
対象となる子の範囲は、条文では年齢ではなく日付で書かれています。
小学校第三学年修了前の子(九歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子)(育児・介護休業法第16条の2第1項)
つまり9歳の誕生日で終わりではなく、9歳になった後に最初に来る3月31日までです。学年でいえば小学3年生の年度末までになります。
日数は同じ第1項で定められています。
「年度」は、事業主が別に定めなければ4月1日から翌年3月31日までです。第2項で時間単位での取得もできるとされており、施行規則第34条では、時間単位の休暇は始業の時刻から連続するか、終業の時刻まで連続するものとされています(いわゆる中抜けの形は法律上の義務の範囲外)。
取得できる事由は、法律本文と施行規則に分かれて書かれています。
| 根拠 | 事由 |
|---|---|
| 法第16条の2第1項 | 負傷し、若しくは疾病にかかった子の世話 |
| 施行規則第32条 | 予防接種又は健康診断を受けさせること |
| 施行規則第33条 | 学校保健安全法第19条による出席停止/保育所等における同法第20条の学校の休業に準ずる事由等 |
| 施行規則第33条の2 | 入園(入学)式、卒園式その他これらに準ずる式典への参加 |
学校保健安全法第19条は感染症にかかった児童等の出席停止、第20条は学校の臨時休業(学級閉鎖・学校閉鎖)の規定です。保育所などは第20条の対象ではないため、施行規則第33条でそれに準ずる事由として拾われています。
子が学校を休むことになったときに、その事由が出席停止や臨時休業に当たるかどうかの判断は学校・園が行います。受診の必要や症状の見方については、かかりつけの小児科に相談してください。
第16条の3第1項は、事業主の対応をこう定めています。
事業主は、労働者からの前条第一項の規定による申出があったときは、当該申出を拒むことができない。
そのうえで、労使協定で対象から外せる労働者の範囲が施行規則第36条にあります。ここで挙げられているのは「1週間の所定労働日数が著しく少ない労働者」だけです(法第8条第二号に当たる労働者)。改正前にあった「引き続き雇用された期間が6か月未満の労働者」を除外する仕組みは廃止されました。
また第16条の4は、第16条(不利益取扱いの禁止)を子の看護等休暇について準用しています。申出や取得を理由とする解雇その他不利益な取扱いは禁止されています。
育児・介護休業法を確認した範囲では、子の看護等休暇の期間中に賃金を支払うことを事業主に義務づける規定は見当たりません。有給とするか無給とするかは、就業規則や労使の取り決めによります。
確認する場所は次のとおりです。
育児休業給付金のような雇用保険からの給付も、子の看護等休暇には確認した範囲では設けられていません。
名前が似た制度が複数あるため、根拠法と対象で切り分けます。
| 制度 | 根拠 | 対象 | 量 |
|---|---|---|---|
| 子の看護等休暇 | 育児・介護休業法第16条の2 | 小学校第3学年修了前の子 | 年5日(2人以上10日) |
| 育児時間 | 労働基準法第67条 | 生後満1年に達しない生児を育てる女性 | 1日2回各30分以上 |
| 年次有給休暇 | 労働基準法第39条 | 勤続期間・出勤率の要件を満たす労働者 | 10日〜(勤続年数で増える) |
子どもの体調で仕事を休みにくいときの預け先としては病児保育があります。登録が必要な自治体が多いため、必要になる前に手続きを確認しておくと使えます。休日や夜間の受診先の探し方は休日当番医の調べ方にまとめています。
本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。
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