かかりつけの小児科の決め方|確認しておく6つのこと

執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部

かかりつけの小児科は、急な発熱のときだけでなく、予防接種、乳幼児健診、発達の相談まで長く関わる存在です。一度決めると数年にわたって通うことになるため、最初の選び方が後の負担を左右します。この記事では、距離、診療日、予防接種と健診、予約の仕組み、夜間・休日の案内、相談のしやすさという6つの観点から確認すべき点を整理します。

かかりつけを決める意味

かかりつけの小児科を決めておくと、次のような場面で違いが出ます。

  • 経過を把握してもらえる — 前回どうだったか、普段はどんな様子かがカルテに残ります
  • 予防接種のスケジュールを管理してもらえる — 0歳の間は接種回数が多く、間隔の決まりもあります
  • 相談しやすくなる — 発達や生活のことなど、急ぎではない相談ができます
  • 紹介が必要なときに動きやすい — 専門的な検査や治療が必要な場合、適切な医療機関につないでもらえます

子どもは0歳から就学前まで、予防接種と健診だけでも何度も医療機関に通います。その接点をどこに置くかを最初に決めておくと、後の判断が楽になります。

1. 距離と通いやすさ

最も現実的な条件です。子どもの具合が悪いときに連れて行くことを考えると、近さは他の条件を上回る価値があります

確認しておきたいのは次の点です。

  • 徒歩・自転車・車のどれで行けるか、所要時間
  • 駐車場があるか、混雑時に停められるか
  • ベビーカーで入れるか、階段の有無
  • きょうだいを連れて行けるか

とくにきょうだいの同伴は見落とされがちです。上の子が具合を悪くしたとき、下の子を連れて行かざるを得ない場面は頻繁にあります。受け入れの雰囲気を確認しておくと安心です。

お住まいの地域の小児科は全国の小児科を都道府県から探すページから確認できます。

2. 診療日と診療時間

子どもの具合が悪くなるタイミングは選べません。いつ開いているかは重要な条件です。

当サイトの集計では、全国17,388の小児科のうち土曜に診療しているのは79.2%、日曜は6.7%でした。土曜はある程度選択肢がありますが、日曜は大きく減ります(小児科の日曜診療は6.7%)。

確認しておきたい点は次のとおりです。

  • 休診日はいつか
  • 土曜の診療はあるか、何時までか
  • 平日の夕方は何時まで受け付けているか(保育園の迎えの後に行けるか)
  • 昼休みの時間帯

診療時間は届出情報と実際が異なることがあります。受診の前に各施設の最新情報を確認してください。

3. 予防接種と健診への対応

かかりつけを決める最大の理由のひとつが、予防接種と健診の管理です。

  • 予防接種を実施しているか、どの曜日・時間帯か
  • 乳幼児健診を実施しているか(自治体の受診票が使えるか)
  • 予防接種と健診を同じ日に受けられるか
  • 接種の時間帯が一般の診療と分けられているか(感染対策の観点から分けている施設があります)

予防接種のスケジュールは複雑で、接種の間隔にも決まりがあります。一か所で管理してもらえると、間隔の計算や次回の予約を任せられます。健診のスケジュールは乳幼児健診のスケジュールをご覧ください。

4. 予約の仕組みと待ち時間

実際の負担に直結するのが、予約と待ち時間の仕組みです。

  • 予約制か、順番受付か、直接来院か
  • オンラインで予約・順番待ちができるか(自宅で順番を待てるかは大きな違いです)
  • 当日の朝から受け付けるか、前日までの予約が必要か
  • 混みやすい時間帯

具合の悪い子どもを連れて待合室で長時間待つのは、本人にも家族にも負担です。オンラインで順番を確認できる仕組みがあると、通院の負担が大きく変わります。

この点は公式サイトに書かれていることが多いので、候補の施設のサイトを見比べてみてください。

5. 夜間・休日の案内と、6. 相談のしやすさ

5. 夜間・休日にどうするかの案内があるか
診療時間外に具合が悪くなったとき、どこに連絡し、どこを受診すればよいかを案内してくれるかどうかは重要です。受診の際に「夜間や休日に悪くなったらどうすればよいですか」と聞いてみてください。明確に答えてもらえる施設は、その後も頼りになります(夜間に子どもが具合を悪くしたら)。

6. 相談のしやすさ
最後は数値化できない項目ですが、実際には最も重要かもしれません。次のような点を見てみてください。

  • 質問したときに、わかる言葉で答えてくれるか
  • 急ぎでない相談(発達、生活、きょうだいのこと)も聞いてもらえるか
  • 「様子を見ましょう」と言われたとき、どういう状態になったら再受診すべきかを説明してくれるか

最後の項目は特に大切です。再受診の基準を教えてもらえると、その後の判断が家族でできるようになります。

合わないと感じたら変えて構いません。かかりつけは一度決めたら変えられないものではありません。いくつか受診してみてから決めるのも普通のことです。

よくある質問

かかりつけはいつ決めればよいですか?
生後1〜2か月頃から予防接種が始まるため、その前までに候補を決めておくとスムーズです。産後に探すのは負担が大きいので、妊娠中に近くの小児科を調べておくのもおすすめです。
小児科は何歳まで診てもらえますか?
明確な線引きはなく、施設の方針によります。中学生や高校生まで診る施設もあります。詳しくは小児科は何歳までかかれるかの記事をご覧ください。
かかりつけを変えてもよいですか?
問題ありません。引っ越しや相性など、変える理由はさまざまです。母子健康手帳とお薬手帳があれば、経過は新しい施設にも伝わります。
近所に小児科がありません。
小児科を標榜していない内科でも子どもを診る施設があります。地域の状況によっては選択肢が限られるため、まずは通える範囲の施設を確認し、乳幼児健診の際に保健センターで相談してみてください。
予防接種だけ別の施設で受けてもよいですか?
可能ですが、記録が分散すると次回の接種間隔の確認が煩雑になります。可能であれば一か所にまとめることをおすすめします。

本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。

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