夜間に子どもが具合を悪くしたら|#8000と受診先の探し方

執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部

夜間や休日に子どもの具合が悪くなったとき、判断に迷うことは珍しくありません。子ども医療電話相談(#8000)は、そうした場面で小児科医や看護師に相談できる公的な窓口です。この記事では、#8000の使い方、救急相談窓口との違い、事前に調べておくべきこと、受診の際に伝えるとよい情報を整理します。緊急性が高いと感じる場合は迷わず119番してください。

まず:迷わず119番すべき場合

相談窓口の話をする前に、これだけは先にお伝えします。次のような様子が見られる場合は、迷わず119番してください。

  • 意識がはっきりしない、呼びかけへの反応が鈍い
  • 呼吸が苦しそう、顔色が悪い、唇の色が変わっている
  • けいれんが続いている
  • 強い頭部の打撲があった
  • ぐったりして動かない

判断に自信がなくても構いません。「119番するほどか迷う」という状態そのものが、相談してよい理由です。救急隊の判断で受診が不要となることもあります。

以下は、緊急性がそこまで高くないと思われるが判断に迷う、という場合の話です。なお本記事は制度と窓口の案内であり、医学的な助言ではありません。症状の判断は必ず医療者にご相談ください。

#8000は何をしてくれるのか

#8000は、厚生労働省が推進する子ども医療電話相談事業の全国共通の短縮番号です。電話をかけると、お住まいの都道府県の相談窓口につながります。

相談に応じるのは小児科医や看護師で、次のようなことを聞けます。

  • いますぐ受診すべきか、朝まで様子を見てよいか
  • 家庭でできる対応があるか
  • 受診する場合、どこに行けばよいか

実施時間帯は都道府県によって異なります。24時間対応の地域もあれば、夜間の一定時間のみという地域もあります。休日の日中を対象にしている地域もあります。お住まいの都道府県の実施時間は、元気なうちに確認しておくことをおすすめします。

また、携帯電話やIP電話からつながらない場合に備えて、各都道府県が一般の電話番号も案内しています。あわせて控えておくと安心です。

#7119との違い

似た番号に#7119があります。こちらは救急安心センター事業の番号で、大人も子どもも対象の救急相談窓口です。

#8000#7119
対象子ども年齢を問わない
内容子どもの症状についての相談救急車を呼ぶべきかの相談、受診先の案内
実施全都道府県(時間帯は地域で異なる)実施している地域とそうでない地域がある

#7119は全国すべての地域で実施されているわけではありません。お住まいの地域で使えるかどうかを確認しておいてください。使えない地域では、市区町村や消防が独自の相談窓口を設けていることがあります。

元気なうちに調べておく4つのこと

具合が悪くなってから調べるのは大変です。次の4つを調べて、家族が見られる場所(冷蔵庫、共有メモなど)に書いておくことをおすすめします。

  1. #8000の実施時間(お住まいの都道府県)と、代替の電話番号
  2. #7119が使えるか、使えない場合の地域の相談窓口
  3. 休日急患診療所・夜間急病センターの場所と受付時間、小児に対応しているか
  4. 近くで日曜・祝日に診療している小児科全国の小児科を都道府県から探すから確認できます)

当サイトの集計では、全国17,388の小児科のうち日曜に診療しているのは6.7%にとどまります。土曜は79.2%なので、曜日によって状況が大きく変わります。詳しくは小児科の日曜診療は6.7%をご覧ください。

相談・受診のときに伝えるとよい情報

#8000に電話するときも、実際に受診するときも、次の情報を整理しておくと話が早く進みます。

  • 年齢・月齢と、おおよその体重
  • いつから、どんな症状があるか(時系列で)
  • 体温と、測った時刻
  • 水分が取れているか、おしっこが出ているか
  • 普段と比べた様子(機嫌、眠り方、遊ぶかどうか)
  • 持病・アレルギー・飲んでいる薬
  • すでに受診した場合は、いつ・どこで・何と言われたか

「普段と比べてどうか」は特に重要な情報です。日頃の様子を知っているのは家族だけなので、「いつもと違う」と感じたことは遠慮なく伝えてください。

母子健康手帳とお薬手帳を持っていくと、経過や薬の情報が正確に伝わります。

翌日につなげる

夜間に受診した場合、それで完結するとは限りません。夜間の診療は応急的な対応が中心になることが多く、翌日以降にあらためてかかりつけの小児科を受診するよう案内されることがあります。

その際、次の点を確認しておくと翌日の受診がスムーズです。

  • どのような処置・処方を受けたか(記録をもらえるか)
  • いつまでに、どこを受診すればよいか
  • どういう状態になったら、また夜間でも受診すべきか

最後の項目は特に聞いておく価値があります。「こうなったらまた来てください」という基準がわかっていると、その後の判断が楽になります。

日頃から相談できる小児科があると、こうした一連の流れがずっと楽になります。かかりつけの決め方はかかりつけの小児科の決め方で整理しています。

よくある質問

#8000は無料ですか?
相談自体の料金はかかりませんが、通話料は利用者の負担になるのが一般的です。詳しくはお住まいの都道府県の案内をご確認ください。
#8000につながらないときはどうすればよいですか?
混み合っている時間帯はつながりにくいことがあります。各都道府県が一般の電話番号も案内しているので、そちらにかけてみてください。緊急性が高いと感じる場合は119番してください。
#7119は全国どこでも使えますか?
実施している地域とそうでない地域があります。お住まいの地域で使えるかを事前に確認しておいてください。
夜間に受診すると費用は高くなりますか?
時間外や休日の受診には加算がつくのが一般的です。ただし子どもの医療費については多くの自治体が助成制度を設けており、自己負担が軽減される場合があります。お住まいの自治体の制度をご確認ください。
受診すべきか迷ったまま朝になってしまいました。
朝になってから通常の診療時間にかかりつけを受診して構いません。ただし様子が悪化している場合は待たずに相談してください。判断に迷う場合は#8000が使える時間帯かどうか確認してみてください。

本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。

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