自転車の子供乗せは何歳まで|「6歳未満」でなく規則の「就学前」、東京・大阪・神奈川で確認

執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部

自転車の子供乗せの年齢は、道路交通法の条文ではなく、第57条第2項にもとづく都道府県公安委員会の規則で決まります。確認した東京都、大阪府、神奈川県では、16歳以上の運転者が幼児用座席に乗せられるのは「小学校就学の始期に達するまでの者」1人で、2人は幼児2人同乗用自転車に限られます。「6歳未満」は以前の規定で、背負う場合の年齢に残る県があります。お住まいの都道府県の規則の確認方法もまとめます。

「何歳まで」は法律本文でなく、都道府県の規則で決まる

自転車に子どもを乗せられる年齢は、道路交通法の条文には書かれていません。根拠は道路交通法第57条第2項です。

公安委員会は、道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要があると認めるときは、軽車両の乗車人員又は積載重量等の制限について定めることができる。(道路交通法第57条第2項)

自転車は軽車両です。乗車人員の制限は各都道府県の公安委員会が規則で定めており、東京都は「東京都道路交通規則」第10条、大阪府は「大阪府道路交通規則」第11条に書かれています。神奈川県は、神奈川県警察のページで「神奈川県道路交通法施行細則」が根拠とされています。規則の名前も条番号も県で違います。

警察庁の「自転車ルールブック」(令和7年9月)でも、自転車の二人乗りは禁止(法第57条第2項)とされたうえで、16歳以上の保護者が小学校入学前の幼児を幼児用座席に乗せて運転することは「公安委員会規則で認められています」と書かれています。

東京・大阪・神奈川の規則を並べる(2026年9月時点で確認)

3つの規則の該当部分を、公開されている条文と県警ページで確認しました。

東京都大阪府神奈川県
根拠東京都道路交通規則第10条第1号ア大阪府道路交通規則第11条第1号神奈川県道路交通法施行細則(県警ページの記載)
幼児用座席に乗せられる子小学校就学の始期に達するまでの者1人未就学児(小学校就学の始期に達するまでの者)1人小学校就学の始期に達するまでの者1人
運転者16歳以上16歳以上16歳以上
2人乗せる場合幼児2人同乗用自転車に限る幼児二人同乗用自転車に限る幼児二人同乗用自転車に限る
ひも等で背負う場合幼児(6歳未満の者)を確実に背負うとき、運転者の一部とみなす4歳未満の者1人幼児1人

座席に乗せる年齢は、3つとも「小学校就学の始期に達するまで」です。「6歳未満」という言い方は、以前の規定です。大阪府は令和2年8月1日施行の改正で「6歳未満」から改めました(大阪府警察本部のページ)。神奈川県は令和3年4月1日から緩和されたと県警が案内しています。

一方、背負う場合の年齢は3県で違います。東京都の規則には「6歳未満」、大阪府の規則には「4歳未満」が残っています。同じ「子どもを乗せる」でも、座席と背負いでは年齢の基準が別です。

「小学校就学の始期に達するまで」とは

この言い回しは、学校教育法第17条第1項の就学義務の書き方を受けています。

保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、(略)小学校(略)に就学させる義務を負う。(学校教育法第17条第1項)

就学の始期は、満6歳になった日の翌日以後、最初に学年が始まる日です。「達するまで」ですから、その日の前までが対象です。6歳の誕生日を迎えても、小学校に入学するまでは幼児用座席に乗せられる規定になっています。大阪府警察本部のページも、改正により「小学校入学までの間」乗せることが可能になったと案内しています。

子の年齢が境目に近いときは、誕生日が何月かで対象の期間が変わります。判断に迷うときは、お住まいの都道府県警察の交通総務課などに問い合わせてください。

なお、子どもの年齢区分は法律ごとに違います。ほかの法律での区切りは、乳児・幼児は何歳まで?で条文ごとに整理しています。

2人乗せるときと、3人にならないための決まり

子ども2人を乗せられるのは、規則が定める「幼児2人同乗用自転車」だけです。東京都の規則は、その自転車を「運転者のための乗車装置及び2の幼児用座席を設けるために必要な特別の構造又は装置を有する自転車」と定義しています。座席を後付けした自転車を、これと同じものとみてよいかどうかは、確認した範囲では規則から読み取れません。お使いの自転車と座席の適合は、購入した販売店や製品の取扱説明書で確認してください。

背負いとの組み合わせにも制限があります。

  • 大阪府警察本部:幼児用座席に2人乗せる場合を除き、背負っている場合を含む子ども3人の同乗はできない
  • 神奈川県警察:幼児二人同乗用自転車の座席に2人乗せたうえで、幼児1人を背負うことは禁止
  • 神奈川県警察:抱っこひもでの前抱っこは認められていない

東京都の規則も、幼児を背負った運転者を「運転者の一部」とみなす扱いから、幼児2人同乗用自転車の場合を除いています。座席2人に背負いを足す形は、確認した範囲では認められていません。

違反した場合と、ヘルメットの決まり

二人乗りの禁止に違反した場合の罰則は、大阪府警察本部のページで「2万円以下の罰金」とされています。2026年4月1日からは、16歳以上の自転車運転者に交通反則通告制度(青切符)が適用されており、警察庁の資料では二人乗りは軽車両乗車積載制限違反(法第57条第2項)として、反則金3,000円の対象です。16歳未満の違反は、青切符の対象ではありません。

ヘルメットは、道路交通法第63条の11に3つの努力義務が並んでいます。

項対象内容
第1項自転車の運転者乗車用ヘルメットをかぶるよう努める
第2項他人を自転車に乗車させる運転者その人に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努める
第3項児童又は幼児を保護する責任のある者児童又は幼児が自転車を運転するとき、ヘルメットをかぶらせるよう努める

子どもを座席に乗せる場面は第2項に当たります。努力義務ですので、かぶらなくても反則金の対象にはならないと警察庁のルールブックに書かれています。神奈川県警察のページは、座席に座るときのシートベルトの着用も呼びかけています。

お住まいの地域の規則を調べる手順と、確認先

規則は都道府県ごとに改正されます。引っ越しや旅行の前に、次の順で確認できます。

  1. 「◯◯県 道路交通規則」または「◯◯県 例規集」で検索し、軽車両の乗車又は積載の制限の条を開く
  2. 条文の「幼児用座席」「幼児2人同乗用自転車」の部分で、対象の年齢と運転者の年齢を読む
  3. 読みにくいときは「◯◯県警察 自転車 幼児用座席」で、県警の案内ページを探す
  4. 不明点は、県警本部の交通総務課や最寄りの警察署に問い合わせる

幼児用座席の年齢や体重の上限は、規則の側ではなく製品ごとの取扱説明書に書かれています。確認した範囲では、3県の規則に体重の上限は見当たりません。座席の適応年齢と体重は、製品の取扱説明書で確認してください。

転倒やけがが心配なとき、子どもの様子の見方はかかりつけの小児科に相談してください。

よくある質問

自転車の子供乗せは何歳までですか。
法律本文ではなく、都道府県公安委員会の規則で決まります。確認した東京都、大阪府、神奈川県では、幼児用座席に乗せられるのは「小学校就学の始期に達するまでの者」です。座席の年齢の基準は、以前の「6歳未満」から改められています。お住まいの都道府県の規則を確認してください。
6歳になったら幼児用座席には乗せられませんか。
東京都、大阪府、神奈川県では、小学校就学の始期に達するまでの子が対象で、6歳の誕生日で対象から外れる書き方ではありません。大阪府警察本部は、改正により小学校入学までの間乗せられるようになったと案内しています。他の都道府県は、各県の規則で確認してください。
運転する人の年齢に決まりはありますか。
東京都、大阪府、神奈川県では、いずれも16歳以上の運転者が幼児用座席に子を乗せる場合が例外として認められています。
子どもを2人乗せてもよいですか。
東京都、大阪府、神奈川県の規則では、2人を幼児用座席に乗せられるのは幼児2人同乗用自転車の場合に限られます。お使いの自転車がそれに当たるかどうかは、販売店や製品の取扱説明書で確認してください。
赤ちゃんを背負って、上の子を座席に乗せられますか。
神奈川県警察と大阪府警察本部の案内では、幼児1人を座席に乗せ、もう1人をひも等で背負うことは認められています。背負える年齢は、東京都は6歳未満、大阪府は4歳未満と違います。前抱っこは認められていません。
ヘルメットをかぶらせないと違反になりますか。
道路交通法第63条の11第2項は、他人を自転車に乗せる運転者に、その人にヘルメットをかぶらせるよう努める義務を定めています。努力義務で、反則金の対象ではないと警察庁のルールブックに書かれています。
体重や身長の上限は何kgまでですか。
確認した範囲では、東京都、大阪府、神奈川県の規則に体重や身長の上限は見当たりません。座席ごとの適応年齢や体重は、製品の取扱説明書で確認してください。

本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。

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