時短勤務は何歳まで?|法律上は3歳未満、3歳〜就学前は会社が用意する措置から選ぶ

執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部

育児のための短時間勤務(1日原則6時間)は、育児・介護休業法第23条で、子が3歳になるまで会社に用意する義務があります。3歳から小学校就学前までは、2025年10月1日施行の第23条の3により、会社が5つの措置から2つ以上を用意し、働く人がその中から選ぶ仕組みになりました。短時間勤務がその中に入るかは会社によって違います。残業免除(所定外労働の制限)は2025年4月から就学前まで請求できます。

子の年齢別に使える制度

「時短勤務は何歳まで」の答えは、法律上の義務としては子が3歳になるまでです。ただし3歳以降も、別の条文で使える制度があります。

子の年齢制度根拠
3歳未満短時間勤務(1日原則6時間)を会社が用意する義務第23条第1項・施行規則第73条
3歳〜就学前会社が5つの措置から2つ以上を用意し、働く人が選ぶ第23条の3(2025年10月1日施行)
就学前まで残業免除(所定外労働の制限)第16条の8(2025年4月1日から就学前まで拡大)
就学前まで時間外労働の制限(月24時間・年150時間)、深夜業の制限第17条・第19条

3歳以降の短時間勤務は、会社が第23条の3の選択肢として採用した場合や、法律を上回る独自制度がある場合に使えます。まず就業規則を確認してください。

3歳未満:短時間勤務は会社の義務

第23条第1項は、3歳に満たない子を養育し、育児休業をしていない労働者について、申出にもとづき所定労働時間を短縮する措置を講じることを会社に義務づけています。施行規則第73条は、この措置に「一日の所定労働時間を原則として六時間とする措置」を含めることを求めています。

対象から外れる人もいます。

  • 1日の所定労働時間がもともと6時間以下の人(施行規則第72条)
  • 労使協定で除外された、引き続き雇用された期間が1年未満の人、1週間の所定労働日数が2日以下の人(同第73条の2)
  • 労使協定で除外された、業務の性質や実施体制から短縮が難しい業務の人

最後の業務の性質による除外をする場合、会社は代わりに、育児休業に準ずる措置、在宅勤務等、フレックスタイム制、始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ、保育施設の設置運営などのいずれかを講じなければなりません(第23条第2項)。在宅勤務等は2025年4月にこの代替措置へ加わりました。

3歳〜就学前:5つの措置から会社が2つ以上を用意

2025年10月1日施行の第23条の3は、3歳から小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者について、会社が次の措置のうち2つ以上を講じることを義務づけました。

  1. 始業時刻等の変更(フレックスタイム制、または1日の所定労働時間を変えずに始業・終業時刻を繰り上げ・繰り下げる制度)
  2. 在宅勤務等(1日の所定労働時間を変えずに、週5日勤務の人で月10日以上)
  3. 短時間勤務(1日原則6時間を含む)
  4. 養育両立支援休暇(1日の所定労働時間を変えずに年10日以上)
  5. 保育施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与

日数や時間の条件は施行規則第75条の2から第75条の4で定められています。会社がどの2つを選ぶかは、過半数労働組合などの意見を聴いて決めます(第23条の3第4項)。

会社は、子が3歳になる前の決められた時期に、用意した措置を個別に知らせ、利用の意向を確認しなければなりません(同条第5項)。

残業免除と残業の上限

短時間勤務とは別に、残業そのものを制限する制度があります。3つとも請求で始まり、会社が「事業の正常な運営を妨げる場合」は例外とされています。

  • 所定外労働の制限(第16条の8):所定労働時間を超えて働かせない。2025年3月までは3歳未満でしたが、4月から小学校就学前までに広がりました。1回1か月以上1年以内、開始の1か月前までに請求します。
  • 時間外労働の制限(第17条):法定の時間外労働を月24時間・年150時間以内に抑える。
  • 深夜業の制限(第19条):午後10時から午前5時まで働かせない。1回1か月以上6か月以内です。

厚生労働省の解説によると、短時間勤務と残業免除は同時に使えます。また、労働基準法第41条第2号の管理監督者は残業免除の対象外ですが、管理監督者にあたるかは名称でなく実態で判断されます。

給付金と年金は別の制度

ここまでは働き方についての法律上の権利です。時短で減った収入を補う仕組みは別にあります。

  • 育児時短就業給付金:2歳未満の子を養育するために時短勤務をした雇用保険の被保険者に、時短中の賃金の10%を支給(育児時短就業給付金とは)
  • 養育特例:3歳未満の子の養育中に給与が下がっても、将来の年金額は下がる前の標準報酬月額で計算(養育特例とは)

給付金は2歳未満、年金の特例と短時間勤務の義務は3歳未満と、年齢の区切りがそれぞれ違います。

確認と相談の順番

まず就業規則(育児・介護休業規程)で、3歳以降に使える措置が何かを確認します。2025年10月以降は、会社から個別の案内があるはずです。

会社が措置を用意していない、申出を理由に不利益な扱いを受けたといった場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。第23条の3第7項は、措置の申出や利用を理由とする解雇その他の不利益な取扱いを禁じています。

子どもの急な発熱で休むときの制度は子の看護等休暇、1歳未満の授乳などに使える時間は育児時間で解説しています。

よくある質問

時短勤務は法律上いつまで使えますか?
会社に義務がある短時間勤務は、子が3歳になるまでです(育児・介護休業法第23条)。3歳以降は、会社が第23条の3の措置として短時間勤務を選んだ場合や、独自制度がある場合に使えます。
時短勤務は何時間になりますか?
会社の制度には、1日の所定労働時間を原則6時間とする措置を含める必要があります(施行規則第73条)。5時間や7時間などの選択肢を加えることも可能です。
残業免除は何歳まで請求できますか?
2025年4月から、小学校就学前の子を養育する労働者まで請求できるようになりました(第16条の8)。1回につき1か月以上1年以内で、開始の1か月前までに請求します。
3歳以降はどんな制度が使えますか?
2025年10月から、会社は始業時刻等の変更、在宅勤務等、短時間勤務、養育両立支援休暇、保育施設の設置運営等のうち2つ以上を用意する義務があります。働く人はその中から選んで申し出ます。
入社1年未満でも時短勤務はできますか?
労使協定で、引き続き雇用された期間が1年未満の人を対象外とすることが認められています。協定があるかどうかは勤務先に確認してください。

本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。

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