産休・育休中の社会保険料と税金|免除されるものと、されないもの
産休・育休中は健康保険と厚生年金の保険料が本人分・会社分とも免除されます。一方で住民税は免除されません。社会保険料・所得税・住民税の3つを分けて、何が止まり何が続くのかと、手取りの考え方を整理しました。
執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部
厚生年金の年金額は、在職中の標準報酬月額(給与を区切りのよい幅に当てはめた額)をもとに計算されます。時短勤務などで給与が下がると、その期間の標準報酬月額も下がり、将来の年金額にも影響します。
厚生年金保険法第26条第1項は、3歳に満たない子を養育する被保険者が申し出た場合、標準報酬月額が子を養育することとなった月の前月(基準月)の標準報酬月額を下回る月について、基準月の標準報酬月額を年金額の計算の基礎とみなすと定めています。これが一般に養育特例と呼ばれる仕組みです。
条文の対象は「被保険者」で、性別の区別はありません。父親が子の養育中に給与が下がった場合も対象になります。
第26条がみなしの対象としているのは、平均標準報酬額(年金額)の計算の基礎となる標準報酬月額です。毎月の厚生年金保険料は、実際の(下がった後の)標準報酬月額で計算されます。
つまり、保険料の負担は下がったままで、年金額の計算だけが下がる前の水準になります。本人にとって不利になる点は、確認した範囲では見当たりません。
なお、第26条は厚生年金保険法の規定です。健康保険の給付(出産手当金や傷病手当金など)について同じ仕組みがあるかは、確認した範囲では見当たりませんでした。
日本年金機構の案内では、対象期間は3歳未満の子の養育開始月から、子の3歳誕生日のある月の前月までです。
基準月は養育開始月の前月です。その月に厚生年金の被保険者でなかった場合は、その月前1年以内で直近の被保険者であった月の標準報酬月額を使います。1年以内に被保険者期間がない場合は、特例を受けられません。
特例は次のいずれかで終わります(第26条第1項各号)。
産休・育休中の保険料免除は産休・育休中の社会保険料と税金で解説しています。
申出は「厚生年金保険 養育期間標準報酬月額特例申出書」で行います。在職中は事業主を経由して提出し(第26条第1項)、事業主が事務センターまたは年金事務所に出します。退職した人は本人が直接提出できます。
申出日より前の期間は、申出日の前月までの2年間について特例が認められます(第26条第1項括弧書き)。時短勤務を始めてから時間がたっていても、2年以内の分は遡れますが、それより前の月は対象になりません。
勤務先が複数ある期間は、事業所ごとに申出書を出します。
日本年金機構の案内(2025年1月6日更新)では、主な添付書類は次のとおりです。
個人番号の記載で添付を省いた場合、審査完了まで1か月程度かかることがあると案内されています。
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申出書の書き方や添付書類で迷うときは、勤務先の担当者か、年金事務所に相談してください。
本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。
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