子の看護休暇は年5日|2025年4月から「子の看護等休暇」に変わった3点
子の看護休暇は育児・介護休業法第16条の2にもとづく休暇です。2025年4月1日施行の改正で、対象の子が小学校3年生まで広がり、取得事由に学級閉鎖や入園式・卒園式が加わり、勤続6か月未満を労使協定で除外する仕組みが廃止されました。条文と施行規則で確認します。
執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部
育児目的休暇の根拠は、育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)第24条第1項です。条文は、事業主に対して次のように定めています。
事業主は、その雇用する労働者のうち、その小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者に関して、労働者の申出に基づく育児に関する目的のために利用することができる休暇(中略)を与えるための措置(中略)を講ずるように努めなければならない。
ポイントは3つです。
この規定は、2017(平成29)年10月1日施行の改正で「育児目的休暇の導入促進」として設けられました。厚生労働省の施行通達は、小学校入学前の時期は親が子の養育にかなりの時間と労力を費やす時期であり、雇用の継続のために事業主に努力義務を課したものだと説明しています。
努力義務なので、会社に制度がなくても、それだけで法律違反になるわけではありません。また、条文にも指針にも日数の定めはありません。
厚生労働省の指針(子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針)は、第二の十二で育児目的休暇の例を2つ挙げています。
指針は、これらの休暇が「必ずしも単独の制度である必要はない」としています。たとえば、育児以外の目的にも使える特別休暇の中に育児の用途が含まれていれば、それも当たり得ます。
施行通達は、さらに次の点を補足しています。
また、条文の括弧書きは、この休暇に「出産後の養育について出産前において準備することができる休暇」を含むとしています。子が生まれる前の準備に使える休暇も、育児目的休暇に入るということです。
なお、休暇を使うかどうかは、指針で「労働者の選択に任せられるべきもの」とされています。
第24条第1項の括弧書きは、次の休暇を育児目的休暇から除くと定めています。どれも別の条文で定められた休暇で、育児目的休暇はそれらとは別に会社が設けるもの、という整理です。
| 休暇 | 根拠 | 会社の義務 | 対象・日数 |
|---|---|---|---|
| 子の看護等休暇 | 育児・介護休業法第16条の2 | 申出を拒めない(義務) | 小学校第3学年修了前の子。1年度5労働日(2人以上は10労働日)。病気・けが、予防接種・健診、学級閉鎖等、入園(入学)式・卒園式への参加 |
| 3歳から小学校就学前の子のための休暇 | 同法第23条の3第1項第4号 | 会社が5つの措置から2つ以上を選んで設ける義務があり、休暇はその選択肢の1つ | 選んだ場合は1年間に10労働日以上(施行規則第75条の3第4項) |
| 年次有給休暇 | 労働基準法第39条 | 義務 | 勤続期間・出勤率の要件を満たす労働者。10日〜 |
| 育児目的休暇 | 育児・介護休業法第24条第1項 | 努力義務 | 小学校就学前の子。日数の定めなし |
入園式や卒園式は、2025年4月からは子の看護等休暇の取得事由にも入っています(施行規則第33条の2)。会社に育児目的休暇がなくても、子の看護等休暇の年5日(2人以上は10日)の範囲で使える場合があります。詳しくは子の看護等休暇で整理しています。
「配偶者出産休暇」という名前の休暇は、法律に条文があるわけではありません。指針が育児目的休暇の例として挙げているもので、日数や有給かどうかは会社ごとに決まります。
施行通達には、配偶者出産休暇が登場する箇所がほかに2つあります。
会社が公表している「男性の育休等取得率」に、こうした休暇の利用者が含まれている場合があります。数字を見るときは、どちらの方式で計算されているかも確認すると読み違えにくくなります。
育児・介護休業法と指針を確認した範囲では、育児目的休暇の期間中に賃金を支払うことを事業主に義務づける規定は見当たりません。有給か無給かは、就業規則や労使の取り決めで決まります。
雇用保険の育児休業給付は育児休業を対象とする給付で、育児目的休暇そのものに対する公的な給付は、確認した範囲では見当たりませんでした。育児休業中の給付については育児休業給付金で整理しています。
年次有給休暇とは別枠の制度なので、会社に育児目的休暇があれば、年休の残日数を減らさずに使える場合があります。逆に、制度がない会社では、年次有給休暇や子の看護等休暇で対応することになります。
育児目的休暇は、就業規則では「育児目的休暇」という名前でないことがよくあります。次の順で見ていくと探しやすくなります。
配偶者の出産前後に休みを取る予定がある場合は、育児目的休暇・産後パパ育休・パパ・ママ育休プラスをどう組み合わせるかを、早めに会社と話しておくと調整しやすくなります。
本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。
子の看護休暇は育児・介護休業法第16条の2にもとづく休暇です。2025年4月1日施行の改正で、対象の子が小学校3年生まで広がり、取得事由に学級閉鎖や入園式・卒園式が加わり、勤続6か月未満を労使協定で除外する仕組みが廃止されました。条文と施行規則で確認します。
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