登園許可証とは|医師の「意見書」と保護者の「登園届」の違いと、様式の調べ方

執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部

保育園で「登園許可証」と呼ばれる書類は、こども家庭庁が掲載している「保育所における感染症対策ガイドライン」では、医師が記入する「意見書」と、医師の診断を受けたうえで保護者が記入する「登園届」の2種類に分かれます。ガイドラインは、どちらも一律に作成・提出が必要なものではなく、市区町村の支援の下で地域の医療機関等と協議して決めるものとしています。様式は自治体や園ごとに違うため、確認先は園の入園のしおりや自治体のページです。

ガイドラインに「登園許可証」という言葉はない

保育所の感染症対策の国の指針は、こども家庭庁が掲載している「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)」です(2023年5月一部改訂、同年10月一部修正)。このガイドラインの全文に「登園許可証」という言葉は出てきません。

ガイドラインが示しているのは、次の2種類の書類です。

書類記入する人
意見書医師
登園届保護者(医師の診断を受けたうえで記入)

園や自治体によっては、これらをまとめて「登園許可証」「治癒証明書」などと呼んでいます。名前が違っても、多くはこの2種類のどちらかにあたります。

どちらも一律に必要なものではない

ガイドラインは、病気にかかった子どもが登園を再開する際の取扱いについて、個々の保育所で決めるのではなく、市区町村の支援の下、地域の医療機関、地区医師会・都道府県医師会、学校等と協議して決めることが大切としています。

そのうえで、協議の結果、疾患の種類に応じて意見書または登園届を提出するという取扱いをすることが考えられる、と書いています。さらに、意見書と登園届は一律に作成・提出が必要となるものではないと明記しています。

つまり、どの病気でどちらの書類が要るかは、国が全国一律に決めているわけではありません。お住まいの地域と通っている園の決まりが基準になります。

意見書と登園届の区分(ガイドライン別添)

ガイドラインは参考として、感染症を次のように分けています。

医師が意見書を記入することが考えられる感染症:麻しん(はしか)、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、風しん、水痘(水ぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、結核、咽頭結膜熱(プール熱)、流行性角結膜炎、百日咳、腸管出血性大腸菌感染症、急性出血性結膜炎、侵襲性髄膜炎菌感染症

医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症:溶連菌感染症、マイコプラズマ肺炎、手足口病、伝染性紅斑(りんご病)、ウイルス性胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルス)、ヘルパンギーナ、RSウイルス感染症、帯状疱しん、突発性発しん

この区分も「考えられる」という参考の位置づけです。地域の協議で別の扱いになっている場合は、そちらが優先されます。

登園してよい時期は、医師の判断

ガイドラインは、病状が回復し集団生活に支障がないという診断は、診察にあたった医師が医学的知見にもとづいて行うものとしています。病気ごとの「登園のめやす」も載っていますが、個々の子どもの登園時期は、かかりつけ医の診断に従うのが基本です。

この記事では、病名ごとに何日休むか、いつから登園してよいかといった判断は扱いません。受診先の探し方はかかりつけ小児科の選び方で整理しています。

様式の調べ方と、文書料

ガイドラインに載っている意見書・登園届は参考様式です。実際に使う様式は、自治体や園が定めています。

  1. 入園のしおり・園だよりを確認する
  2. 「市区町村名 登園届」「市区町村名 意見書 保育園」で検索し、自治体のページから様式をダウンロードする
  3. 見つからない場合は園に直接たずねる

受診の前に様式を手元に用意しておくと、医療機関で記入してもらう手間が一度で済みます。

意見書の文書料がかかるか、いくらかについて、国のガイドラインには定めが見当たりません。医療機関ごとに異なり、自治体によっては扱いを決めている場合があるため、受診先や自治体に確認してください。

病み上がりで登園できない日の預け先

登園の目安を満たすまでの間、仕事を休めない場合の選択肢として、病児保育・病後児保育があります。仕組みと探し方は病児保育とはで解説しています。

保護者が仕事を休む場合は、子の看護等休暇も使えます。小学校3年生修了までの子について年5日(子が2人以上なら10日)です。詳しくは子の看護等休暇をご覧ください。

よくある質問

登園許可証は必ず必要ですか?
国のガイドラインは、意見書も登園届も一律に作成・提出が必要なものではないとしています。必要かどうかは、地域の協議を踏まえた園や自治体の決まりによります。
意見書と登園届の違いは何ですか?
意見書は医師が記入し、登園届は医師の診断を受けたうえで保護者が記入します。ガイドラインは、麻しんやインフルエンザなどを意見書、手足口病や溶連菌感染症などを登園届が考えられる感染症として例示しています。
様式はどこで手に入りますか?
自治体や園が定めています。入園のしおりや自治体のホームページで確認し、見つからなければ園にたずねてください。
いつから登園してよいかは誰が決めますか?
ガイドラインは、集団生活に支障がないという診断は診察した医師が医学的知見にもとづいて行うものとしています。かかりつけ医の判断に従ってください。
意見書にお金はかかりますか?
国のガイドラインに文書料の定めは見当たりません。医療機関ごとに異なるため、受診先や自治体に確認してください。

本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。

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