病児保育の使い方|全国4,342か所・登録は元気なうちに済ませる
病児保育事業は全国4,342か所、延べ134万人が利用しています(令和5年度)。病児対応型・体調不良児対応型・訪問型の違い、事前登録から当日までの流れ、医師の連絡票の準備、かかりつけの小児科との関係を整理しました。
執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部
保育所の感染症対策の国の指針は、こども家庭庁が掲載している「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)」です(2023年5月一部改訂、同年10月一部修正)。このガイドラインの全文に「登園許可証」という言葉は出てきません。
ガイドラインが示しているのは、次の2種類の書類です。
| 書類 | 記入する人 |
|---|---|
| 意見書 | 医師 |
| 登園届 | 保護者(医師の診断を受けたうえで記入) |
園や自治体によっては、これらをまとめて「登園許可証」「治癒証明書」などと呼んでいます。名前が違っても、多くはこの2種類のどちらかにあたります。
ガイドラインは、病気にかかった子どもが登園を再開する際の取扱いについて、個々の保育所で決めるのではなく、市区町村の支援の下、地域の医療機関、地区医師会・都道府県医師会、学校等と協議して決めることが大切としています。
そのうえで、協議の結果、疾患の種類に応じて意見書または登園届を提出するという取扱いをすることが考えられる、と書いています。さらに、意見書と登園届は一律に作成・提出が必要となるものではないと明記しています。
つまり、どの病気でどちらの書類が要るかは、国が全国一律に決めているわけではありません。お住まいの地域と通っている園の決まりが基準になります。
ガイドラインは参考として、感染症を次のように分けています。
医師が意見書を記入することが考えられる感染症:麻しん(はしか)、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、風しん、水痘(水ぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、結核、咽頭結膜熱(プール熱)、流行性角結膜炎、百日咳、腸管出血性大腸菌感染症、急性出血性結膜炎、侵襲性髄膜炎菌感染症
医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症:溶連菌感染症、マイコプラズマ肺炎、手足口病、伝染性紅斑(りんご病)、ウイルス性胃腸炎(ノロウイルス・ロタウイルス)、ヘルパンギーナ、RSウイルス感染症、帯状疱しん、突発性発しん
この区分も「考えられる」という参考の位置づけです。地域の協議で別の扱いになっている場合は、そちらが優先されます。
ガイドラインは、病状が回復し集団生活に支障がないという診断は、診察にあたった医師が医学的知見にもとづいて行うものとしています。病気ごとの「登園のめやす」も載っていますが、個々の子どもの登園時期は、かかりつけ医の診断に従うのが基本です。
この記事では、病名ごとに何日休むか、いつから登園してよいかといった判断は扱いません。受診先の探し方はかかりつけ小児科の選び方で整理しています。
ガイドラインに載っている意見書・登園届は参考様式です。実際に使う様式は、自治体や園が定めています。
受診の前に様式を手元に用意しておくと、医療機関で記入してもらう手間が一度で済みます。
意見書の文書料がかかるか、いくらかについて、国のガイドラインには定めが見当たりません。医療機関ごとに異なり、自治体によっては扱いを決めている場合があるため、受診先や自治体に確認してください。
登園の目安を満たすまでの間、仕事を休めない場合の選択肢として、病児保育・病後児保育があります。仕組みと探し方は病児保育とはで解説しています。
保護者が仕事を休む場合は、子の看護等休暇も使えます。小学校3年生修了までの子について年5日(子が2人以上なら10日)です。詳しくは子の看護等休暇をご覧ください。
本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。
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