小児科と内科、どちらにかかる?|年齢と診療科の考え方

執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部

子どもの体調が悪いとき、小児科と内科のどちらを受診すべきか迷うことがあります。小児科には明確な年齢の上限がなく、施設の方針によって異なります。また地域によっては近くに小児科がない場合もあります。この記事では、年齢と診療科の考え方、内科でも対応してもらえる場合、専門の診療科を検討する場合について整理します。判断に迷う場合は医療機関にご相談ください。

小児科に明確な年齢の上限はない

「小児科は何歳まで」という問いに、全国共通の答えはありません。対象年齢は施設の方針によって決まっています

一般的には中学生頃までを目安としている施設が多いものの、高校生まで、あるいはそれ以降も診る施設もあります。逆に乳幼児を中心としている施設もあります。

この点については小児科は何歳までかかれるかで詳しく整理しています。まずはかかりつけの施設がどう考えているかを聞いてみるのが確実です。

小児科を選ぶ理由

子どもの体調不良で小児科が適しているとされるのは、次のような理由からです。

  • 子どもの体は大人の縮小版ではない — 症状の出方や経過が大人と異なる場合があります
  • 体重に応じた薬の量の調整に慣れている — 子どもの薬は体重で量が変わります
  • 年齢ごとの発育を踏まえて見てもらえる
  • 子どもの診察に慣れている — 泣いている子、じっとしていられない子への対応
  • 予防接種と健診の記録が一か所に集まる

とくに年齢が低いほど小児科が適しているとされます。乳児は症状を言葉で説明できず、経過も早いためです。

ただしこれは一般的な考え方であり、個別の判断は医療機関によります。本記事は診療科の考え方の整理であり、医学的な助言ではありません。

内科でも診てもらえる場合

一方で、内科でも子どもを診る施設はあります。次のような場合は選択肢になります。

  • 近くに小児科がない — 地域によっては小児科の選択肢が限られます
  • 年齢が上がってきた — 中学生・高校生では内科を選ぶ人が増えます
  • 診療時間の関係 — 小児科が閉まっている時間帯に内科が開いている場合

ただし内科であればどこでも子どもを診るわけではありません。年齢の制限を設けている施設もあります。受診の前に電話で「何歳から診てもらえますか」と確認しておくと確実です。

また、標榜している診療科に「小児科」が含まれていても、実際には成人が中心という施設もあります。地域の施設の状況は全国の小児科を都道府県から探すページから確認できますが、最終的には各施設への確認が必要です。

症状によっては別の診療科へ

症状によっては、最初から専門の診療科を受診したほうがよい場合があります。一般的な目安は次のとおりです。

症状の例受診先の候補
耳の痛み、鼻づまりが続く、のどの症状が中心耳鼻咽喉科
目の充血、目やに、目をこすり続ける眼科
湿疹、かぶれ、発疹が中心皮膚科
けが、骨や関節の痛み整形外科
歯の痛み、口の中のトラブル歯科・小児歯科

ただし判断に迷う場合は、まず小児科を受診して構いません。必要があれば適切な診療科を紹介してもらえます。

とくに発熱を伴う場合は、症状が局所的に見えても全身の状態を見てもらう意味があります。まずは小児科という選択が無難です。

夜間・休日はまた別の考え方になる

診療時間外は、診療科を選べる状況ではないことがほとんどです。この場合の順序は次のようになります。

  1. 緊急性が高いと感じる場合は119番(意識がはっきりしない、呼吸が苦しそう、けいれんが続くなど)
  2. 判断に迷う場合は#8000(子ども医療電話相談)で相談する
  3. 受診が必要なら、地域の休日急患診療所・夜間急病センターへ

休日急患診療所は小児に対応しているところとそうでないところがあります。元気なうちに、地域の受診先を調べておくことをおすすめします。詳しくは夜間に子どもが具合を悪くしたらをご覧ください。

迷ったときの考え方

実際に迷ったときの整理として、次のように考えると判断しやすくなります。

  • 年齢が低い(乳幼児) → 小児科
  • 発熱がある、全身の症状 → 小児科
  • 症状が明らかに局所的(耳・目・皮膚など)で、発熱がない → その専門科も選択肢
  • 中学生以上で、症状が大人と同様 → 内科も選択肢
  • 近くに小児科がない → まず内科に電話で相談し、対応の可否を確認
  • どうしても迷う → かかりつけに電話して聞く、または#8000

いずれの場合も、「どこに行くか迷って受診が遅れる」ことが最も避けたい状況です。判断がつかないときは、まず電話で相談してください。かかりつけがあると、この相談がしやすくなります(かかりつけの小児科の決め方)。

よくある質問

小児科は何歳まで診てもらえますか?
全国共通の上限はなく、施設の方針によります。中学生頃までを目安とする施設が多いものの、高校生以上も診る施設もあります。かかりつけに確認してください。
内科で子どもを診てもらえますか?
診る施設もあれば、年齢の制限を設けている施設もあります。受診の前に電話で確認することをおすすめします。
耳が痛いと言っていますが、小児科と耳鼻科どちらですか?
発熱を伴う場合や判断に迷う場合は、まず小児科を受診して構いません。必要があれば耳鼻咽喉科を紹介してもらえます。症状が耳だけで発熱がない場合は耳鼻咽喉科も選択肢です。
近くに小児科がない場合はどうすればよいですか?
内科で子どもを診てもらえるか電話で確認してみてください。また乳幼児健診の際に保健センターで地域の受診先について相談することもできます。
受診する科を間違えたらどうなりますか?
必要に応じて適切な診療科を紹介してもらえます。受診が遅れるより、まずどこかにかかるほうが大切です。

本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。

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