無痛分娩の割合は13.8%|都道府県で4倍近い差がある
無痛分娩の実施率は2020年の8.6%から2023年に13.8%へ増えました。ただし都道府県別に見ると最高と最低で4倍近い差があります。公的統計にもとづく地域差の実態と、その差が何によって生まれているのかを整理しました。
執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部
厚生労働省「令和5年医療施設(静態・動態)調査」によると、2023年9月の1か月間に千葉県内で行われた分娩は2,693件で、このうち帝王切開を除く無痛分娩は653件でした。割合は24.2%で、東京都(24.9%)に次ぐ全国2位です。全国平均は13.8%なので、千葉県はその1.7倍以上にあたります。
| 項目 | 千葉県 | 全国 |
|---|---|---|
| 分娩件数(2023年9月) | 2,693件 | 59,026件 |
| うち無痛分娩(帝王切開を除く) | 653件 | 8,140件 |
| 無痛分娩の割合 | 24.2% | 13.8% |
| 無痛分娩を実施した施設数 | 46施設 | 602施設 |
件数653件は全国3位、実施施設数46も全国3位です。「無痛分娩は東京・大阪の話」という印象があるかもしれませんが、数字の上では千葉県は東京都と並ぶ位置にいます。詳しくはデータで見る無痛分娩と千葉県の出産・子育てデータをご覧ください。
2020年の同じ調査では、千葉県の無痛分娩の割合は13.3%(440件・43施設)でした。3年で10.9ポイント増え、伸び幅は熊本県・茨城県に次ぐ全国3位です。全国平均の伸びは5.2ポイントなので、その2倍のペースで増えたことになります。
この間、実施施設数は43から46へと3施設しか増えていません。施設が増えたというより、すでに実施していた施設のなかで無痛分娩を選ぶ人が増えたという変化です。つまり「対応している施設の分娩枠に希望が集まっている」状態で、実務的には分娩予約が早く埋まりやすいことを意味します。時期の目安は分娩予約はいつまでに?にまとめています。
千葉県の無痛分娩653件の内訳は、診療所が392件(60.0%)、病院が261件です。全国では診療所が47.1%なので、千葉県は地域の産科クリニックでの実施が多い構造です。隣の埼玉県は逆に病院が71.8%を占めており、同じ首都圏でも県によって形が違います。
探すときの実務としては、大きな病院だけでなく、地域の産科クリニックを候補の中心に置いてよいということです。どちらの形態が良いという話ではなく、実施件数の分布としてそうなっているという事実です。病院・診療所・助産所の違いは産婦人科・産院の選び方で整理しています。
当サイトが厚生労働省「出産なび」の掲載情報を集計したところ(2026年8月集計)、千葉県の分娩取扱施設94のうち、千葉市が15施設(16.0%)で最も多く、船橋市7施設、市原市7施設、市川市7施設、柏市5施設、木更津市5施設と続きます。
一つの都市に集中するのではなく、県北西部の人口密集地から内房・外房まで分かれているのが千葉県の形です。無痛分娩に対応しているかは施設ごとに異なりますが、まず千葉県の産婦人科を探すページで通える範囲の施設を確認してみてください。
主な情報源は次の3つです。
電話では、日程を決めて行う計画無痛分娩のみか陣痛が始まってからも対応するか(計画無痛分娩の流れ)、初産・経産の条件、追加費用、分娩予約の締切を確認します。対応の可否や麻酔の方法など医学的なことは、分娩予定の施設やかかりつけ医にご相談ください。
無痛分娩の費用は通常の分娩費用への追加分で、数万円から十数万円程度の設定が多く見られます。出産育児一時金(原則50万円)は全国共通で使えます。
千葉県内では、いすみ市が無痛分娩費用の助成を行っています。自己負担額の2分の1・上限10万円で、令和7年4月1日以降に妊娠の届出をし、無痛分娩をした日にいすみ市に住民登録がある方などが対象です。申請は出産後90日以内とされています。
千葉県として県単位の助成は2026年8月時点で確認できていませんが、市町村単位の制度は全国的に増えています。お住まいの市町村の公式サイトか母子健康手帳の交付窓口で最新情報をご確認ください。調べ方は無痛分娩の助成金・補助金にまとめています。
まとめると次の順番です。
千葉県は全国的に見て無痛分娩を選びやすい地域です。ただし増えているのは実施件数であって施設数ではないため、枠の取り合いになりやすいという前提で動くほうが確実です。いまが妊娠何週で、11週がいつにあたるかは出産予定日・妊娠週数の計算で確認できます。
本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。
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