子どもの受診で迷ったときの相談窓口|#8000・#7119・Q助の使い方

執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部

子どもの様子がいつもと違うとき、受診させるべきかを家庭だけで判断するのは難しいものです。この記事では、#8000(こども医療電話相談)、#7119(救急安心センター事業)、全国版救急受診アプリ「Q助」、市区町村のこども家庭センターという公的窓口について、症状の判断には踏み込まず、それぞれの使い方と調べ方だけを整理します。

この記事の範囲:窓口の使い方だけを整理します

子どもの様子がいつもと違うとき、「受診させるべきか」を家庭だけで判断するのは難しいものです。この記事では、そうしたときに使える公的な相談窓口の種類と、使い方・調べ方を整理します。

症状ごとの受診の目安といった医学的な内容は、この記事では扱いません。判断に迷うこと自体が、窓口を使ってよい理由です。なお、明らかに緊急だと感じる場合にかけるのは、相談窓口ではなく119番です。

#8000(こども医療電話相談)

#8000は、厚生労働省が推進する子ども医療電話相談事業の全国共通番号です。かけるとお住まいの都道府県の相談窓口に自動でつながり、小児科医師や看護師に、家庭での対処や受診の必要性について相談できます。

  • 対象:子どもの症状に関する相談
  • 実施:全都道府県(実施時間帯は都道府県で異なります)
  • 備え:つながらない場合のために、都道府県が案内する一般の電話番号も控えておく

夜間の実際の使い方や、相談時に伝えるとよい情報は夜間に子どもが具合を悪くしたらで詳しく整理しています。

#7119(救急安心センター事業)

#7119は、急な病気やけがのときに「救急車を呼ぶべきか」「病院に行くべきか」を相談できる、総務省消防庁が推進する窓口です。年齢を問わず利用でき、医師・看護師・相談員が対応します。

注意したいのは、全国すべての地域で実施されているわけではない点です。消防庁のページでは、2026年8月時点で全国41地域での実施とされています。お住まいの地域で使えるかは、消防庁のサイトや市区町村のサイトで確認できます。実施していない地域では、自治体や消防が独自の相談窓口を案内している場合があります。

Q助(全国版救急受診アプリ)

Q助は、総務省消防庁が提供する救急受診の支援アプリです。画面で該当する症状を選んでいくと、緊急度の目安が「今すぐ救急車を呼びましょう」から「様子をみてください」までの段階で表示され、あわせて医療機関や受診手段の検索もできます。

スマートフォンアプリ版(App Store・Google Play)とWeb版があり、無料で利用できます。電話がつながりにくい時間帯の補助手段にもなります。表示されるのは機械的な判定による目安のため、心配が残る場合は#8000や#7119などの電話相談を併用してください。

急ぎではない心配ごとは、こども家庭センターやかかりつけへ

「いま受診すべきかどうか」ではなく、発育や子育て全般の心配ごとを相談したい場合は、別の窓口が向いています。

  • こども家庭センター:市区町村に設置が進められている相談機関で、母子保健と児童福祉の機能を一体的に持ち、妊産婦・子育て家庭・子どもの相談に応じます。
  • 乳幼児健診の場:日頃の気がかりをまとめて相談できる機会です。
  • かかりつけの小児科:診療時間内であれば、電話での問い合わせに応じてもらえる場合があります。

かかりつけがあると相談の入り口が安定します。かかりつけの小児科の決め方もご覧ください。

窓口の早見表と、元気なうちの準備

ここまでの窓口を整理すると次のようになります。

窓口対象こんなとき
119番全年齢明らかに緊急のとき
#7119全年齢救急車を呼ぶか迷うとき(実施地域のみ)
#8000子ども子どもの症状への対処・受診を相談したいとき
Q助全年齢緊急度の目安をアプリで確認したいとき
こども家庭センター妊産婦・子育て家庭急ぎでない子育て・健康の相談

#8000の実施時間帯と代替番号、#7119の実施の有無は地域で異なります。元気なうちに調べて、家族で見える場所に控えておくことをおすすめします。休日の日中の受診先は休日当番医・休日夜間急患センターの調べ方で、地域の小児科は全国の小児科を都道府県から探すで確認できます。

よくある質問

#8000と#7119、子どもの場合はどちらにかければよいですか?
子どもの症状について相談する窓口として整備されているのは#8000です。#7119は年齢を問わない救急相談で、救急車を呼ぶか迷ったときに使えます。両方使える地域では、どちらからでも相談でき、窓口の案内に沿って進められます。
Q助は無料で使えますか?
無料で利用できます(通信料は利用者負担)。総務省消防庁が提供しており、スマートフォンのアプリ版とWeb版があります。
#7119が実施されていない地域ではどうすればよいですか?
自治体や消防が独自の救急相談窓口を設けている場合があります。市区町村のサイトで確認してください。子どもの相談であれば、#8000は全都道府県で実施されています。
相談にお金はかかりますか?
#8000・#7119とも相談料はかからず、通話料は利用者負担が一般的です。詳しくはお住まいの地域の案内をご確認ください。
相談の結果、受診をすすめられたらどこに行けばよいですか?
相談窓口で受診先の案内までしてもらえることがあります。休日の日中は休日当番医や休日夜間急患センター、夜間は地域の夜間体制が受け皿になります。調べ方は本文で紹介した各コラムをご覧ください。

本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。

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