児童手当の現行制度|所得制限なし・高校生年代まで・第3子3万円と申請期限
児童手当は2024年10月の拡充で所得制限がなくなり、高校生年代までの子どもが対象になりました。月額は3歳未満1万5000円・3歳以上1万円・第3子以降3万円です。出生後15日以内の申請、偶数月の支給、公務員の手続きを整理しました。
執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部
「児童扶養手当」と「児童手当」は1字違いですが、別の法律にもとづく別の制度です。両方の要件を満たせば両方受け取れます。
| 児童扶養手当 | 児童手当 | |
|---|---|---|
| 根拠法 | 児童扶養手当法(昭和36年法律第238号) | 児童手当法(昭和46年法律第73号) |
| 対象 | 父又は母と生計を同じくしていない児童を監護する人等 | 児童を養育している人(所得制限なし) |
| 支給する主体 | 都道府県、市、福祉事務所設置町村 | 市区町村 |
| 支給月 | 年6回(1・3・5・7・9・11月) | 年6回(偶数月) |
児童手当の現行制度は児童手当の現行制度にまとめています。障害のある20歳未満の子を育てている場合の手当は特別児童扶養手当で、こちらも別の法律です。
第3条第1項は「児童」の範囲をこう定めています。
この法律において「児童」とは、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者又は二十歳未満で政令で定める程度の障害の状態にある者をいう。
18歳の誕生日ではなく、18歳になった後に最初に来る3月31日までです。障害の状態にある場合は20歳未満まで延びます。
第4条は、手当を支給する場合を定めています。父母が婚姻を解消した児童、父又は母が死亡した児童、父又は母が一定程度の障害の状態にある児童、父又は母の生死が明らかでない児童などを監護していることが要件です。同条には、日本国内に住所がないときなど支給されない場合もあわせて定められています。
支給の主体は第4条で、都道府県知事、市長(特別区の区長を含む)、福祉事務所を管理する町村長とされています。申請の窓口は住んでいる市区町村です。
法律に書かれている額と、実際に支給される額は違います。第5条の法定額は月額41,100円(児童2人以上のときは1人につき10,750円を加算)ですが、第5条の2に物価の変動に応じて自動的に改定する規定があり、実際の額は毎年見直されます。
こども家庭庁の資料に示されている額(令和8年4月〜の見込額)は次のとおりです。
| 2026年(令和8年)4月〜(見込額) | 2025年(令和7年)度 | |
|---|---|---|
| 本体・全部支給 | 月48,050円 | 月46,690円 |
| 本体・一部支給 | 月48,040円〜11,340円 | 月46,680円〜11,010円 |
| 加算(2人目以降1人につき)全部支給 | 月11,350円 | 月11,030円 |
| 加算(2人目以降1人につき)一部支給 | 月11,340円〜5,680円 | 月11,020円〜5,520円 |
「全部支給」と「一部支給」の分かれ目は所得です。同じ資料では、所得制限限度額(収入ベース・2人世帯)が全部支給190万円、一部支給385万円と示されています。費用は国が3分の1、都道府県・市・福祉事務所設置町村が3分の2を負担します。令和8年度予算額は1,532億円、受給者数は777,962人(母738,913人、父35,915人、養育者3,134人。令和7年3月)です。
第7条第1項は、支給の開始をこう定めています。
手当の支給は、受給資格者が…認定の請求をした日の属する月の翌月から始め、手当を支給すべき事由が消滅した日の属する月で終わる。
さかのぼって支給されるのではなく、請求した月の翌月分からです。要件を満たした時点で早めに請求するかどうかが、受け取れる額に直接影響します。
支払の時期は同条第3項で、1月、3月、5月、7月、9月、11月の6期に、それぞれの前月までの分を支払うと定められています。年3回から年6回に変わったのは令和元年11月分の手当からです。
第9条は、受給資格者の前年の所得が政令で定める額以上であるときは、その年の11月から翌年の10月までの手当を支給しないと定めています。一部を支給しない場合も同じ期間です。
年度(4月〜3月)とはずれた区切りである点に注意してください。前年の所得で判定するため、収入が減った年の影響は翌年の11月分から反映されます。
受け取っている養育費は、政令の定めにより所得に算入されます。算入の仕方は児童扶養手当法施行令に定められているため、具体的な計算は市区町村の窓口で確認してください。
また第13条の2には、公的年金給付等を受けられるときの併給調整の規定があります。ひとり親の障害年金受給者についての調整の方法は、令和3年3月分の手当から見直されています。
こども家庭庁の資料には、改正の経緯が5つ挙げられています。金額や条件を古い情報で確認すると合わなくなるため、いつの改正かをあわせて見ます。
| 実施 | 内容 |
|---|---|
| 平成28年8月分から | 多子加算額の倍増 |
| 平成30年8月分から | 全部支給の所得制限限度額の引上げ |
| 令和元年11月分から | 支払回数を年3回から年6回に見直し |
| 令和3年3月分から | ひとり親の障害年金受給者についての併給調整の方法の見直し |
| 令和6年11月分から | 所得制限限度額の引上げ、第3子以降の多子加算額の増額 |
子どもの医療費の自己負担は自治体ごとに違う制度で、ひとり親家庭を対象にした助成を別に設けている自治体もあります。調べ方は子ども医療費助成にまとめています。
認定の請求は住んでいる市区町村の窓口(ひとり親家庭の担当課、子育て支援課など)で行います。必要な書類は状況によって変わるため、先に電話で確認してから出向くと二度手間になりません。
手当の額や所得の判定は個別の事情で変わります。この記事は法律とこども家庭庁の資料に書かれている内容を整理したものです。個別の判定は窓口に確認してください。
本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。
児童手当は2024年10月の拡充で所得制限がなくなり、高校生年代までの子どもが対象になりました。月額は3歳未満1万5000円・3歳以上1万円・第3子以降3万円です。出生後15日以内の申請、偶数月の支給、公務員の手続きを整理しました。
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子ども医療費助成は、受診時の自己負担を市区町村が補助する制度で、対象年齢・自己負担・所得制限は自治体ごとに異なります。こども家庭庁の全国調査をもとに、制度の構造と調べ方、里帰り中など県外受診の償還払いを整理しました。