3歳児健診の検査項目|法令で決まっている13項目と、目と耳の事前検査
3歳児健診は母子保健法第12条で市町村に実施義務がある健診です。対象となる期間、法令で定められた13項目、1歳6か月児健診との違い、家庭で行う視力・聴力検査、費用と持ち物を条文にもとづいて整理しました。
執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部
就学時健康診断(就学時健診)は、学校保健安全法第11条にもとづいて行われる健診です。条文は次のように定めています。
市(特別区を含む。以下同じ。)町村の教育委員会は、学校教育法第十七条第一項の規定により翌学年の初めから同項に規定する学校に就学させるべき者で、当該市町村の区域内に住所を有するものの就学に当たつて、その健康診断を行わなければならない。
対象になるのは、翌年4月に小学校等へ就学する予定で、市町村の区域内に住所を有する者です。実施するのは市町村の教育委員会で、母子保健の健診(3歳児健診など)とは担当部署が異なります。通知は住民票のある市町村の教育委員会から届きます。
実施時期は、学校保健安全法施行令第1条で次のように定められています。
就学時の健康診断は、学校教育法施行令第二条の規定により学齢簿が作成された後翌学年の初めから四月前(同令第五条、第七条、第十一条、第十四条、第十五条及び第十八条の二に規定する就学に関する手続の実施に支障がない場合にあつては、三月前)までの間に行うものとする。
基準となる学齢簿は、学校教育法施行令第2条により毎学年の初めから5か月前までに作成され、学校教育法施行規則第31条は作成の基準日を10月1日現在と定めています。翌学年の初め(4月1日)から数えて4か月前は12月1日にあたるため、就学時健診は学齢簿の作成後、その前日までの期間で行うことになります。実際の日程は市町村ごとに異なります。届いた通知書の日時・会場に従ってください。
検査の項目は、学校保健安全法施行令第2条で次の7号に定められています。
このうち5号は「耳鼻咽頭疾患」と「皮膚疾患」をまとめて1つの号にしています。方法や技術的な基準は学校保健安全法施行規則第3条で号ごとに定められており、視力は「国際標準に準拠した視力表を用いて左右各別に裸眼視力を検査」、聴力は「オージオメータを用いて…左右各別に聴力障害の有無を明らかにする」とされています。当日の内科健診・歯科健診・視力検査・聴力検査は、この7号を確認するために組まれています。
この記事は制度と検査項目の枠組みを整理するものです。個々の所見についての医学的な判断は行いません。結果について気になることは、健診の場か、かかりつけの医療機関にご相談ください。
3歳児健診(3歳児健康診査)は母子保健法第12条にもとづく健診で、検査項目は母子保健法施行規則第2条第2項の13項目です。就学時健康診断は学校保健安全法にもとづく別の制度で、項目は7号です。並べると次のようになります。
| 3歳児健診 | 就学時健康診断 | |
|---|---|---|
| 根拠法令 | 母子保健法第12条 | 学校保健安全法第11条 |
| 実施主体 | 市町村(母子保健の担当部署) | 市町村教育委員会 |
| 法令上の項目数 | 13項目 | 7号 |
| 視力・聴力 | 項目あり(家庭での事前検査を求める市町村が多い) | 項目あり(「視力及び聴力」として1号) |
| 精神発達の状況 | 項目あり | 項目としての明記は確認した範囲では見当たらない |
3歳児健診の13項目は3歳児健診の検査項目で整理しています。就学時健康診断は、3歳児健診からおよそ2〜3年後、就学に向けて行われる健診という位置づけです。
結果を受けたあとの対応は、学校保健安全法第12条に定められています。
市町村の教育委員会は、前条の健康診断の結果に基づき、治療を勧告し、保健上必要な助言を行い、及び学校教育法第十七条第一項に規定する義務の猶予若しくは免除又は特別支援学校への就学に関し指導を行う等適切な措置をとらなければならない。
条文にある措置は、治療の勧告、保健上必要な助言、就学義務の猶予・免除、特別支援学校への就学に関する指導の4つです。特別支援学校への就学に関する指導につながる場合、市町村の教育委員会は学校教育法施行令第11条にもとづき、翌学年の初めから3か月前までに、対象者の氏名等を都道府県の教育委員会へ通知する仕組みになっています。この一連の案内・相談の流れは、一般に「就学相談」と呼ばれています。
就学時健康診断票は学校保健安全法施行令第4条により作成され、翌学年の初めから15日前までに入学先の学校長へ送付されます。個々の所見が示す発達の状況や、就学先についての教育的・医学的な判断は、この記事では扱いません。案内があった場合は、通知にある窓口(教育委員会の就学相談担当)やかかりつけの医療機関にご相談ください。
費用について、国の資料で明示された記載は確認した範囲では見当たりません。学校保健安全法第11条にもとづき市町村教育委員会が行う法定の健診であるため、通知書に記載された日時・会場で受ける場合、自己負担についての記載がない市町村が複数確認できます。ただし扱いが自治体ごとに異なる可能性があるため、届いた通知書の記載を確認してください。
持ち物も自治体によって案内が異なります。確認できた案内では、就学時健康診断通知書、調査票(問診票)、上履き(保護者用・子ども用)、靴を入れる袋、筆記用具などが挙げられていますが、これは一例です。持ち物は、届いた通知書に記載された内容に従ってください。
指定された日時に事情があって行けない場合の扱い(予備日の有無、他の会場・日程への変更の可否)は、自治体ごとに異なります。通知書に記載された会場校または教育委員会の担当窓口(学務課・就学時健康診断担当など)へ早めに連絡してください。
学校保健安全法第11条の対象は、学校教育法第17条第1項により小学校、義務教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部に就学させるべき者で、市町村の区域内に住所を有するものです。進学先が公立か私立・国立かで対象を分ける規定は、条文上は確認した範囲では見当たりません。受診の方法や、進学先の学校が行う健康診断との関係は自治体や学校で扱いが違うため、進学先の学校と住民票のある市町村教育委員会の双方に確認してください。
受診の要否や日程の調整方法は自治体で異なるため、「〇〇市 就学時健康診断」で検索するか、教育委員会の学務課・就学時健康診断担当に電話で確認してください。子どもの予防接種にも、就学前の1年間が対象になるものがあります。MRワクチンの1期・2期もあわせてご確認ください。
本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。
3歳児健診は母子保健法第12条で市町村に実施義務がある健診です。対象となる期間、法令で定められた13項目、1歳6か月児健診との違い、家庭で行う視力・聴力検査、費用と持ち物を条文にもとづいて整理しました。
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