死産届の出し方|期限は死産後7日以内・提出先と火葬許可、使える給付

執筆: 産婦人科と小児科の教科書 編集部

死産の届出は、死産後7日以内に、医師または助産師の死産証書(死胎検案書)を添えて、届出人の所在地または死産があった場所の市区町村に出します(死産の届出に関する規程 第4条)。厚生労働省のマニュアルでは、対象は妊娠満12週以後の死産です。届出を受けた市町村長が火葬を許可します(墓地埋葬法第5条)。妊娠満12週(85日)以降であれば、出産育児一時金、出産手当金、産後休業の対象になります。

先に確認する期限と提出先

死産の届出は、死産後7日以内に、医師または助産師が作成する死産証書(または死胎検案書)を添えて市区町村に出します(死産の届出に関する規程 第4条)。

項目内容
期限死産後7日以内
提出先届出人の所在地、または死産があった場所の市区町村長
添える書類医師または助産師の死産証書(死胎検案書)
届出人父。父が届け出られないやむを得ない事情があるときは母

証書は、出産した医療機関や助産所で作成されます。受け取り方や、届出を代わりに出せる人の範囲は、医療機関と提出先の窓口に確認してください。7日の数え方や閉庁日の扱いは、確認した範囲の条文には書かれていないため、窓口で聞くのが確実です。

死産届が必要になる週数

規程第2条は、死産を妊娠第四月以後における死児の出産と定めています。厚生労働省の「死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル」(平成30年度版)は、死産証書(死胎検案書)の作成が必要なのは妊娠満12週以後の死産であると説明しています。

同じマニュアルは、妊娠満12週以後でも次の場合は証書の作成は不要としています。

  • 子宮内容物が胎児の形を成していない場合
  • 妊婦が亡くなり、胎児の死亡も確実な場合

妊娠満11週以前の流産は、死産届の対象とは別に扱われます。省令(昭和27年厚生省令第12号)第1条は、死産届書に母が出産した子、死産児、妊娠満11週以前の流産死胎の数を書く欄を置いています。週数の判断は医師・助産師が行います。

死産の届出は、出生届や死亡届の根拠である戸籍法ではなく、この規程に定められています。確認した範囲では、戸籍法の条文に死産の届出を定めたものは見当たりません。

火葬の許可と手続きの順番

死産では、死産届を出すと火葬の許可を受ける流れになります。墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)第5条は、埋葬や火葬には市町村長の許可が必要で、死産の場合は死産の届出を受理した市町村長が許可を行うと定めています。許可を受けると火葬許可証が交付されます(同法第8条)。

  1. 医療機関で死産証書(死胎検案書)を受け取る
  2. 死産届を書き、証書を添えて市区町村に出す(死産後7日以内)
  3. 火葬許可証を受け取る
  4. 火葬を行う

墓地埋葬法第2条は、埋葬の対象となる死体に妊娠四箇月以上の死胎を含めています。第3条は、死産後24時間を経過した後でなければ埋葬・火葬を行えないとし、妊娠七箇月に満たない死産は例外としています。葬儀社への依頼、火葬場の予約、日程の組み方は自治体と火葬場で違うため、医療機関か窓口に相談してください。

受け取れるお金と休み

こども家庭庁の「流産・死産等を経験された方へ」は、妊娠満12週(85日)以降の流産・死産が社会保険関係の制度の対象になると案内しています。主なものは次のとおりです。

制度内容
出産育児一時金健康保険法第101条に基づく給付。原則50万円。産科医療補償制度の対象出産でない場合は48万8千円(同ページ)
出産手当金健康保険の被保険者が出産のため会社を休み給与を受けなかった期間。原則賃金の3分の2相当額
産後休業労働基準法第65条。妊娠4か月以降の流産・死産は原則8週間の就業が禁止。産後6週間を経過し、本人が請求して医師が支障ないと認めた業務は可
社会保険料の免除事業主が申し出ると、休業期間中の保険料が免除される

健康保険法第101条の条文自体は金額を政令に委ねており、週数の要件はこの条文には書かれていません。週数は上記のこども家庭庁の案内で確認しました。加入先によって申請書類が違うため、勤務先の担当者か健康保険組合・協会けんぽ・国民健康保険の窓口に聞いてください。

出産育児一時金の詳しい仕組みは出産育児一時金の金額と申請、出産手当金は出産手当金の支給要件と金額で整理しています。

妊婦のための支援給付の扱い

妊婦のための支援給付(5万円と、胎児1人あたり5万円の2回)は、流産・死産も対象に含まれます。この給付は2025年4月から始まっています。こども家庭庁の自治体向け説明資料(2024年10月)と自治体職員向けQ&A(2025年10月)には、次の趣旨が書かれています。

  • 給付の「妊娠」は、医師が胎児心拍を確認したことを基準とする
  • 死産の場合の胎児の数は、母子健康手帳や死産届で確認する
  • 母子健康手帳の交付前に流産などがあっても、医師の診断書等で心拍確認と胎児の数が示せれば給付は可能
  • 申請・届出の期限は、申請できるようになった日から2年。1回目(妊婦給付認定の申請)は医療機関で胎児心拍が確認された日から、2回目(胎児の数の届出)は出産予定日の8週間前の日から数える。8週間前の日より前に出産・死産・流産した場合は、その日から数える

実際の申請書類や窓口は市区町村ごとに異なるため、お住まいの自治体の案内で確認してください。妊娠届との関係は妊娠届と母子健康手帳に書いています。

職場への連絡と休み方

こども家庭庁のページによると、母性健康管理措置は妊娠週数を問わず、流産・死産後1年以内の女性労働者が対象です。医師等から休業などの指導があった場合、事業主は指導事項を守れるようにする必要があります。

職場に伝える内容は、休む期間と必要な書類だけで足ります。経過や原因を説明する義務は、確認した範囲の資料には見当たりません。診断書や母性健康管理指導事項連絡カードが必要かどうかは、勤務先と医療機関に聞いてください。産後休業の日数の数え方は産休はいつからにもあります。

よくある質問

死産届はいつまでに出しますか。
死産後7日以内です(死産の届出に関する規程第4条)。医師または助産師の死産証書(死胎検案書)を添えて、届出人の所在地または死産があった場所の市区町村に出します。
妊娠何週から死産届が必要ですか。
規程は妊娠第四月以後の死児の出産を死産としています。厚生労働省のマニュアルは、死産証書の作成が必要なのは妊娠満12週以後の死産と説明しています。週数の判断は医師・助産師が行います。
出生届や死亡届は出しますか。
死産の届出は戸籍法ではなく、死産の届出に関する規程に基づく死産届です。確認した範囲では、戸籍法の条文に死産の届出を定めたものは見当たりません。個別の取り扱いは市区町村の窓口に確認してください。
火葬はいつ行えますか。
墓地埋葬法第3条は、死産後24時間を経過した後でなければ火葬できないとし、妊娠七箇月に満たない死産は例外としています。火葬には市町村長の許可(火葬許可証)が必要です。
出産育児一時金は死産でも出ますか。
こども家庭庁は、妊娠満12週(85日)以降の流産・死産が対象になると案内しています。原則50万円、産科医療補償制度の対象出産でない場合は48万8千円です。申請は加入している健康保険に行います。
仕事はどのくらい休めますか。
労働基準法第65条により、妊娠4か月以降に死産した女性は原則として産後8週間は就業できません。産後6週間を経過し、本人が請求して医師が支障ないと認めた業務に就くことは可能です。

本記事は制度・費用・選び方に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言ではありません。個別の症状・治療については、かかりつけ医・受診先の医療機関にご相談ください。制度・金額は記事内記載の時点の情報です。

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